妊婦健診で知った「トキソプラズマ」って?

お悩みの内容

 妊娠が分かり、初期の検査をいろいろ受けました。その中に「トキソプラズマ」という項目がありましたが、これは何がわかるものなのでしょうか?


回答

 トキソプラズマは、トキソプラズマ原虫が引き起こす感染症です。原虫といっても目に見えないほどの微生物です。トキソプラズマは、生の肉、土や猫のフンなどから感染する可能性があります。例えば、中までよく火が通っていない肉を食べたり、ガーデニングで土を触ったり、ネコを飼っていることで感染することがあります。

 感染をしても健康な成人の場合は、症状が出ないか、軽い風邪のような症状が出るだけですが、お母さんを通じておなかの赤ちゃんが感染すると、流産・死産、脳や目に影響が出ることがあります。

 また出生時に問題がなくても成長するにつれて、「脈絡網膜炎(みゃくらくもうまくえん)」という視力障害が起こる可能性があります。

 トキソプラズマを予防するワクチンは、まだ実用化されていません。妊娠したら、とにかく感染しないように気をつけることが重要です。

 トキソプラズマについて動画で解説

出典:
特別番組「知ってなっ得!感染症の予防 Vol.4 『妊婦と乳児に注意してほしい感染症 』」
(医事監修:三井記念病院 産婦人科部長 小島俊行氏、国立感染症研究所 感染症疫学センター第三室室長 多屋馨子氏)
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